教育方法分野

1 分野の概略

 現職教員と学部卒生を受け入れる

 現職院生と学部卒修了生をこれまでの11年間に81名(うち学部卒修了生28名)が修了し,県内外の小中高等学校,教育機関で活躍しています。学部卒修了生の人材育成の大きな目標は,単元レベルの授業研究を率先して行える授業力量を修得し,授業改善に貢献できるニューリーダーを育成することにあります。現職院生とともに,授業技術,授業分析,校内研修への参加を通して,実践的かつ学習科学,教育方法的な視点等から専門的に学びます。小中高等学校全ての校種に対応しているとともに,新学習指導要領に即したアクティブラーニング(主体的・対話的・深い学び)の視点,教科横断的なカリキュラム開発等(カリキュラムマネジメント)の方法論を通して,新たな学力観である資質・能力を育成する授業デザインの原理・原則について深めていきます。これまでにも静岡大学のみならず,他大学からの教育学部,理学部等からの進学実績があります。

2 分野の授業科目名とその内容

必修科目が3科目,選択科目が6科目あり,授業科目名は次の通りです。

  • 分野必修科目
    • 校内授業研究の応用と評価
    • 資質・能力を育む授業デザインの開発
    • 授業と学習のメカニズム
  • 自由選択科目
    • マイクロ・ティーチングによる授業実践演習Ⅰ(学卒対象)
    • マイクロ・ティーチングによる授業実践演習Ⅱ(学卒対象)
    • 学校研究コンサルテーションⅠ(現職対象)
    • 学校研究コンサルテーションⅡ(現職対象)
    • 教育実践の開発と評価

 上記のうち,特徴的な授業科目の概略を以下に示します。

【マイクロ・ティーチングによる授業実践演習Ⅰ(学卒対象)】

 実習校における授業実践を念頭におき,指導案作成,模擬授業,省察と指導を繰り返すことで,授業実践の力を身につけます。提示された課題に対して短時間の模擬授業を行いながら,導入,課題提示,個人活動や小集団活動,まとめなどの段階ごとの指導や,発問・指示あるいは板書などの技能について学んでいきます。

【資質・能力を育む授業デザインの開発(現職・学卒共通)】

資質・能力を育む授業デザインについて,新学習指導要領で授業改善の視点として提示されている「主体的・対話的で深い学び」をキーワードに,その理論的背景についての理解を深めます。またそれが依拠している学習過程のモデルをふまえ,授業デザインしたり検討したりする活動を通して授業力を高めていきます。

3 学部卒院生研究テーマ例(単元レベルの授業研究が基軸)

  • 教職大学院実習における授業実践と省察との往還による授業力量向上に関する研究 −小学校算数科の単元開発とその評価を通して−(県内小学校勤務)
  • 初任者教師の省察を基軸とした授業力量形成過程の研究 −小学校国語科の単元開発と実践の取り組みを通して−(県外小学校勤務)
  • 実世界を数学化する教材開発に研究 −公立K中学校におけるアクションリサーチを通して−(県内中学校勤務)
  • 理科を学ぶ意義の実感を目指した授業の効果 −中学校,高等学校での授業実践を通して−(県外高等学校勤務)